私が江戸時代に興味を持ったきっかけのテレビ番組と同じタイトルの本です。今年の秋に受検する江戸歴史検定の受検準備の一つとして読みました。
NHK「コメディーお江戸でござる」(1995年〜2004年放送)の一つのコーナーだった杉浦日向子さんが解説する「おもしろ江戸ばなし」のなかからまとめた内容です。
江戸の庶民の暮らしや文化が書かれています。教科書や検定テキストは、為政者の事が中心になってしまいます。史料があるからです。この本は、庶民の暮らしぶりが詳しく紹介されていて、しかもフィクションではないのです。
江戸歴史検定の今年のお題が「江戸のヒロインたち」なので、この本でも女性に関する章を読みます。公式テキストでは、結婚して子育てしてが全部女性の仕事のように書かれています。この本では、違います。武家の結婚では、家同士の結婚ということで縛られることが多いですが、庶民は違う。江戸は、女性の数が男性より少ないので、離婚してもすぐ再婚。七度婚なんてのも珍しくない。不倫も珍しくない。武家では「不義密通」では御法度なんですが。共働きが普通で、男性も家事、子育てを平等にするのも当たり前。江戸庶民の方が進んでますね。
放送時にも、とても興味を持ったのは、江戸時代は徹底したリサイクル社会だったこと。紙も衣類も生活雑貨、かまどの灰までも。トイレも肥汲みの人がいて、農家さんが肥料として使います。トイレがなかったヴェルサイユ宮殿よりも、ずっと衛生的ではないでしょうか?
公式テキストではないので、受検準備にはならないのかもしれませんが、江戸庶民の生活を知り、楽しめる一冊です。
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飯塚裕美(蛙号 カエラ)
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