大きな池を中心に池の周りを散策できる池泉回遊式庭園。会津産の薬草や会津以外の薬草を集めた薬草園もあります
江戸時代、会津藩祖の保科正之(ほしなまさゆき)が別荘として庭園を整備しました
その後、三代藩主松平正容(まつだいらまさたか)の時代に規模を拡大して大改修しています。作庭に関わったのは小堀遠州の流れをくむ園匠目黒浄定(めぐろじょうてい)と普請奉行辰野源左衛門(たつのげんざえもん)だと伝わっています
庭園の御薬園の名前は、二代藩主保科正経(ほしなまさつね)が園内に薬草園を設けたのことから始まります。領民を疫病から救いたいと各種の薬草栽培を始めました。三代正容公が幕府から高麗人参の種を譲り受けて試植し、広く民間にも栽培を奨励しました。幕府から下されたので御種人参(おたねにんじん)と称されました。
大きな池の周囲にはマツやモミの大木がどっしりとして景色を作っています
池のまわりの小道を歩くとアップダウンもあり景色が変わります。池のほとりにある御茶屋御殿では、庭を眺めながらお抹茶もいただけます。ごま羊羹付きです。(一席600円)入り口近くにあるので、ぐるっと一周して最後に一息つくのにオススメです
園内入り口すぐにある売店には、ミニ資料展示があったり、薬草茶を販売してあったりと訪れる価値があります
国指定名勝 会津松平氏庭園
所在地 | 会津若松市花春町8-1 |
開園時間 | 8:30-17:00(入園締切16:30) |
公式サイト | https://www.tsurugajo.com/oyakuen/ |
お抹茶・ごま羊羹
一席 600円 9:30-16:00 3月中旬〜11月末まで
入園記念証
300円 チケット売り場で申込ます。月ごとに花印が違います
空間の広がりを感じる池 2022年9月10日訪問
池の周りの小道を散策。大木が多いけれども圧迫感を感じません。池の広がりが素敵です
ちょっとした高低差を利用した、流れから池に落ちる水の音も清々しい
池に注ぎ込む流れが良い感じ
薬草園には、会津産の薬草や他の地域の薬草が植えられています。ボタンがもともと薬草として中国から輸入されたのは知らなかった。
戊辰戦争で楽寿園と御茶屋御殿は戦火を免れた
池の中島にある楽寿亭。
欄干に戊辰戦争時の刀傷が残っています
入り口近くにある御茶屋御殿は、戊辰戦争時に新政府軍の負傷者の治療所に当てられたため、戦火を免れたそうです。
御茶屋御殿では、お抹茶とお菓子をいただけます
9月は通常、温かいお抹茶なんだそうですが、まだ暑い日だったので冷たいお抹茶も提供されていました。
売店が面白い
御薬園にちなんで薬草茶などが販売されています。普通のお土産やさんと違っていておもしろい。ちょっとした健康食品ショップです。
売店内の一角には、ミニ資料展示コーナーがあってこちらも面白い。古文書と薬に関する道具が展示してありました