東京、靖国神社近くにあり、オヒィスビルや学校に囲まれた場所にある古い洋館です。通常は一般公開されておらず、写真展が開催される機会に邸内に入ることができました。
昭和2年(1927)竣工のスパニッシュ様式の洋館です。「耐震構造の父」と呼ばれた内藤多仲の設計で、壁式鉄筋コンクリート造りで耐震、耐火性を重視しています。現在の耐震基準を上回る壁の厚さだそうです。
当時、大流行したスパニッシュ様式の意匠は、木子七郎と今井兼次によるもの。東京大空襲の戦火も耐えることができました。
戦火をかいくぐり、都心の開発圧力にも負けず、美しく歴史ある建物を残してくださって感謝です。
玄関、階段の手摺りには、青い大理石が使われています。今だと採れない石じゃないかな?
ドアやスクリーンポーチの窓は、アーチ型でスパニッシュ様式の形
二階へ上がるとこの建物内唯一の和室があります
2階には、ベランダの壁の凸型の窓が
外から見ると、十字型に。面白い
地下には、当時のボイラー設備が残されています。個人邸というよりビルの設備ですね
地下室の明かり取りの窓の鉄製柵が素敵
庭は、新しく和風庭園として造られました。東邦レオが京都の職人さんを使って施工しました。
九段ハウス
東京都千代田区九段北1丁目15-9
ホームページはこちら